ひざ関節症の方が足ゆらマシンを試したら痛みが改善した例が続出し関節の隙間も拡大

上戸康平 医療法人秋桜会新中間病院整形外科部長

足ゆらマシンでひざ関節症の痛みだけではなく関節の隙間が拡大した例も続出

最近では、足ゆらマシンを使用することで変形性ひざ関節症の痛みが改善するばかりでなく、ひざ関節の隙間の拡大が確認できるケースも増えてきました。
次に、特に印象的だった症例をご紹介しましょう。

末期のひざ関節症で足を曲げただけで激痛が走ったが、痛みがらくになり正座ができるようになったBさん (79歳女性)

Bさんは、70歳蔵過ぎから歩行時に左ひざに違和感を覚えるようになりました。その後、左ひざの違和感がしだいに痛みに悪化。歩くたびに激痛が走るようになったため、
近くの整形外科を受診したところ、末期の変形性ひざ関節症と診断されたといいます。

病院から処方された湿布薬や痛み止めの薬を使用したBさん。
さらに、一日おきに整形外科に通ってマッサージや電気治療などを受けるようになったものの、
左ひざの状態は一進一退を繰り返すばかりだったといいます。

Bさんは、特に左ひざを曲げるさいに強い痛みを感じたそうです。そのため、左ひざを曲げないように気をつけながら、ゆっくりとしか歩けなくなってしまったといいます。
また、正座をすることが困難になり、足を投げ出して座るなどしてどうにか生活していたそうです。Bさんは2018年10月に当院を受診。
「日本家屋住まいで和室で生活するのがつらい」と嘆いていたBさんに、私は足ゆらマシンの使用をすすめました。Bさんは足ゆらマシンの速度を中くらいに設定し、20分を一セットとして1日1時間使ったそうです。すると二週間後、左足のふくらはぎが軽くなったょうに感じたといいます。

足ゆらマシンの効果を実感したBさんは、その後も使用を継続。すると、ひざの痛みも徐々に軽減し、困難だった正座ができるまでに改善したのです。2019年3月に足底板(靴底に入れる治療用の中敷き)をつけていない状態で撮影したX線画像では、Bさんの左ひざ関節の隙間が広がっていることが判明。
長年悩みの種だった足の疲労感やむくみも改善し、再び食事のさいに正座ができるようになったと喜ばれていました。

足を着くだけで激痛が走ったひざ関節症がニヵ月で改善し杖なしで歩けたCさん (87歳男性)

Cさんは、80代半ば頃から右ひざが突然痛むようになり、近くの整形外科で変形性ひざ関節症と診断されました。大の薬嫌いだったCさんは、病院で処方された痛み止めの薬を
飲むことなく、湿布薬を貼ってしばらく様子を見ていたそうです。しかし、Cさんの右ひざの状況態はしだいに悪化。特に階段の昇り降りが困難で、左足を一歩進めては右足をそろえるようにしていたそうです。また、右足で着地するたびに右ひざが痛むようになり、家の中でも杖を使いながら右足を引きずるようにして生活していたといいます。

困り果てたCさんは、2018年9月に当院を受診。右ひざのO脚が進行し、足を引きずるようにして診察室に入ってきたCさんに、私は病院にあった足ゆらマシンを試しに使ってみるようにすすめました。足ゆらマシンを5分ほど使用したCさんは、あまりの心地よさに購入を即決。自宅では速度を遅めに設定し、10分を1セッ下として1日に2時間ほど使うようにしたそうです。朝8時かち夕方4時までの間、テレビを見たり食事をしたりしながら使うことが多いといいます。すると2週間後、Cさんの右ひざの痛みが軽減。右足で着地しても右ひざが痛まなくなり、杖を使わなくても歩けるようになったのです。Cさんは「これほど早く効果が現れるとは思ってもみなかった」と、とても驚かれていました。

さらに、2019年3月に足底板をつけていない状態で撮影したX線画像では、Cさんの右ひざ関節の隙間が広がっていることが判明。O脚も改善し、歩き方がスムーズになったのです。「毎日、(足ゆらマシンを使う)朝が来るのが待ち遠しい」とうれしそうに語っていたCさん。
現在は、移動手段には自動車を利用するなど、右ひざにかかる負担を減らすように心がけながら、変形性ひざ関節症のさらなる改善を目指しているそうです。

今回、足ゆらマシンを使用することによってひざ関節の隙間の拡大が確認できた2つの症例を、X線画像とともにご紹介しました。ただし現状では、立った姿勢(立位)でのひざ関節の
X線撮影は再現性を確立するのが困難といわざるをえません。というのも、撮影する角度によって、ひざ関節の見え方が異なる可能性が考えられるからです。
今回のX線画像は、あくまでも参考画像にとどめるべきだと考えています。

安全なジグリングは人工関節手術の前に試してみる価値のある希少な保存療法の一つ

ジグリングの最終目標は軟骨の再生です。しかし、私は患者さんの生活の質 (QOL)の改善がなによりも重要だと考えています。というのも、軟骨には神経がないため、軟骨の再生を自覚することがありません。実際に臨床現場の第一線で働いていると、時期的に軟骨はまだ再生していないであろうにもかかわらず、杖が不要になったり、ウォーキングを楽しめるようになったりした患者さんの喜びがじかに伝わってくるからです。

私は、医師任せではなく、治療に前向きな患者に応援したいと考えています。これまでは有効な保存療法がなく、「自分の体が悪くなる一方だ」と受け身にならざるを
えなかった患者さんでも、グには取り組むことができます。確かに1日合計2時間を目標にして継続するのは容易なことではないかもしれません。しかし、ジグリングは、患者さんが前向きに取り組めば取り組むほど、その成果を実際に体感できる数値少ない保存療法の一つといえるのです。

ジグリングは副作用の心配も少なく安心・安全です。人工関節手術以外に他の治療法がなく、なにか手だてはないかと困っているという患者さんは、年齢や病期に関係なく、一度ジグリングを試してみる価値があるといえるでしょう。

「足ゆらマシン」活用術

ひざ関節の激痛を撃退

やり方[対象:ひざ関節] 足ゆらマシンを縦置きにして、ひざを伸ばして床に座る(座イスなどにもたれてリラックスできる状態を保つ)。ひざの裏がフットペダルに当たるようにして使用する

1. 足ゆらマシンの電源プラグをコンセントに差し込み、本体の主電源スイッチを「入(ON)」にする
2. 時間・速度を設定する
  脚の疲労回復、冷え症むくみの改善サポート 1回5~20分
  変形性ひざ関節症の痛み軽減 1日20~40分(1週間~3ヵ月)
  変形性ひざ関節症の軟骨再生 1日約2時間(数ヵ月~数年)
  5~20分を1セットとして、いちばん遅い速度から始める。慣れてきたら、徐々に速度を上げる。ただし、変形性ひざ関節症の患者さんは中くらいの速度までにとどめる
3. 開始ボタンを押して、ジグリングをスタート!
  ポイント 力まずにリラックスした状態で、余分な力がかからないようにして使用する。できるだけ多くのセット回数をこなすのが好ましいが、 決して無理をせず、心地よいと思う時間とセット回数の範囲内で習慣的に行う
4. 設定時間が経過すると、自動的に動作が停止。使用後は、本体の主電源スイッチを「切(OFF)」にし、電源プラグを抜く

※注意事項
●痛みが悪化したら使用を中止し、医師に相談する
●関節温存手術後に行う場合、主治医に必ず相談する〈手術した骨が付着(融合)しているか、
 確認が必要なため。目安は手術から8~10週間後

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